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ヨーグルトの世界を探検!味と健康を両立する選び方ガイド

こんにちは!onakademy編集部です!

この仕事をしているといろんな人からよく質問や相談を受けるのが「結局どのヨーグルトが一番いいの?」、「種類が多すぎて選び方がわからない」ということです。

これに対して私たちは、「人によって合うものは異なるので、まずは同じ商品を2週間試してみてください!」と答えることが多いです。

ただ、2週間1種類のヨーグルトを食べ続けて、ダメなら次というのを繰り返すのは、時間もお金もかかって大変ですよね。
しかも、「ダメ」の基準もハッキリあるわけではないかと思います。

そこで今回はヨーグルト選びの旅をする際のモチベーションや参考にしていただける情報をお伝えできればと思います。


なぜ2週間なのか

上記の通り、自分に合うヨーグルトかどうかを判断するには2週間試すことを推奨していますが、なぜ2週間なのでしょうか?
3日や1週間ではダメなのでしょうか?

これには下記の理由があります。

・臨床試験における介入試験の期間が2週間くらいに設定されていることが多いこと
・摂取した食べ物によって腸内フローラが変化し、その後ヒトでの免疫応答が変化するのが2週間くらいと言われていること

また、「自分に合う」の定義を「便通がよくなること」とするのか、「メーカーさんが謳っている機能性通りの効果を得られること」にするのか、などによっても継続して試してみるべき期間は違ってくると考えられますが、一旦ここでは「腸内フローラに対して何らかのポジティブな変化があること」としてお伝えします。

「自分に合う」ヨーグルトに出会った場合、3日目くらいで少しお腹が緩くなることがありますが、これは腸内フローラが変化しているサインと捉えることができます。2週間食べ続けて腸内フローラがもっと変化すると違和感がなくなることもあるので、食べ始めてすぐに起こる変化は効果がでてくる前の予兆と捉えて3日でやめずに2週間継続してみてね、という意味もあります。

とはいえ不快感が長く続くと気分が落ちてしまうかと思いますので、無理のない範囲で続けてみていただけたらと思います。

逆に特に変化が感じられない場合、合わないわけではないと考えられますし、体感はなくてもお腹の中で体にいい物質が作られている可能性はあるので、続けるもよし、他を試すもよしかと思います。

ちなみに、機能性ヨーグルトの場合はメーカーさんがどんな試験で機能性を確認しているかをHPやブランドサイトで公開していたりもするので、求める機能が明確なのであれば、その試験の摂取期間を参考にしてみるのもいいかもしれません。

ヨーグルトの味や食感を生み出す3つのポイント

また、ヨーグルトを選ぶときには健康機能だけでなく、味や食感も気になりますよね。

2週間続ける上でもおいしさは大切なポイントです。
そこで、次にヨーグルトの違いを生み出す3つのポイントをご紹介します。

①菌の違い


 機能性も菌の違いで生み出されることが多いですが、味や食感も入っている菌によって異なります。

例えば、クレモリス菌が使われているヨーグルトは、クレモリス菌が作り出すEPS*という成分により、独特な粘り・とろみがあるのが特徴です。

*EPS:Exopolysaccharide、菌体外多糖[1]
微生物が菌体外に作り出す多糖の総称。食物繊維のように胃や小腸で分解吸収されずに大腸まで届き、腸内細菌のエサとなるプレバイオティクス効果が認められている。その保水性で菌にとって大敵である乾燥を防ぐなど、環境ストレスから自身を保護する役割を有する。

クレモリス菌以外にもEPSを作り出す菌はいますが、菌によって作る量や種類に違いがあるため、必ずしも同じように粘りの強いヨーグルトになるとは限らないのがおもしろいところです。

他にも、酸味を抑えてまろやかな味わいにするための菌の組み合わせを採用していたり、ミルクのコクを引き出す菌を採用していたりと、菌の世界は本当に奥が深いです。

使用している菌を公開していないメーカーさんもありますが、ぜひパッケージをチェックしてあなたの推し菌を見つけてみてください!

②原材料の違い


 原材料は味や食感にダイレクトに影響する要素ですね。例えば、生乳100%のヨーグルトはミルク感やコクが強く、季節によって若干味わいに変動があるのに対し、生乳に乳製品を加えて成分量を調整しているヨーグルトは比較的さっぱりしていて味の変動が少なかったりします。

また、同じ生乳100%でもジャージー牛の牛乳はホルスタインの牛乳より脂肪分が高くてまったりしていたり[2]。

他にも牛乳ではなくヤギや羊、水牛のミルクを使ったヨーグルトもありますし、最近は豆乳、大豆、アーモンドミルク、えんどう豆等の植物性の原材料を発酵させた商品も増えてきて、それぞれ独自の特徴を持っています。

また、寒天やゼラチンが使われている商品はつるんとした食感で、甘酸っぱくて懐かしい味付けをされていることも多いです。

パッケージの原材料の欄から味を予想して、その日の気分で選んでみるのも面白いですよ!

③製造方法や加工技術の違い


 ヨーグルトは「発酵」を経て作られますが、同じ菌・同じ牛乳でも発酵温度や発酵時間が違うと味や食感が変わります。

また、ヨーグルトの製造方法には「前発酵」と「後発酵」があり、タンクで発酵させた後に容器に充填するのを「前発酵」、容器に充填してから発酵させるのを「後発酵」と呼びます。

「前発酵」のヨーグルトはかき混ぜてから容器に充填されるので、開封した時点で柔らかくとろっとしています。フルーツなどの具が入っているヨーグルトはこの方法でつくられることが多いです[3]。

そして、かなりマニアックですが、牛乳の殺菌方法や酸素濃度も味や食感に影響を与えます。その情報を知って購入するのはなかなか難しいですが、ヨーグルトの奥深さを感じられる部分です。

それから、最近増えてきたギリシャヨーグルトや水切りヨーグルトと呼ばれるものは、ヨーグルトからホエー(ヨーグルトの上澄みの水分)を除いて濃縮させたものです。高タンパクで、腹持ちが良く、ねっとりした食感が人気を呼んでいます。

さて、いかがでしたでしょうか?
少しでもみなさんのヨーグルト選びの参考になれば嬉しいです!
あまり固く考えずにおいしいヨーグルト選びの旅を楽しんでくださいね。

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参考文献

[1] 公益財団法人腸内細菌学会.菌体外多糖(exopolysaccharide)(2023.5.24参照)
[2] 一般社団法人日本乳業協会.乳と乳製品のQ&A. (2023.5.24参照)
[3] 一般社団法人Jミルク.ヨーグルトの製造方法 (2023.5.24参照)


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